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■ 戸建住宅塗替えのノウハウ
 住宅塗替えではトラブルが多い
住宅を美しく変身させ保護する手段に、外壁を中心にした塗替え、(改修)が有ります。しかし、この場合「何処に相談すれば良いかが解らず熱心に営業来る業者がいたので契約したが、結果的にトラブルになった」との事例が少なくないようです

 また塗替えを計画しているお役様からは「何処に塗替えの相談をすれば良いのか解らない」とのとの声が多く、塗替えを実施してトラブルが発生したお客様は、各地の消費生活センターを経由してのご相談や、直接弊社へのお問合せなども有ります。
 相談の内容で多いのが「熱心に営業に来るので塗替えを決めたが、期待どうりに仕上がらなかったし、苦情を申し立てても後のフォローもしてもらえず、どうしたらよいのだろうか?」などです。

この相談者にお話を聞いてみると、「塗替えを依頼した業者を決めた経緯から、工事中の出来事」などは実は曖昧な答えしか返ってこない場合が多いのです。その結果、「納得のいかない仕上がりで、苦情を申し立てても手直ししてくれない」という事になります。ひどい場合には工事に納得していないのに、「業者に言われたからお金を支払ってしまった」というケースもあるそうです。

根本の責任は業者にあることは明白ですが、しかし、工事内容・金額を良く確認せずに発注してしまった側にも多少の責任はあるとも言えます。つまり、トラブルを出来るだけ回避する為の基礎知識又は、他の塗替えした事例を参考にする事など、少しでも研究する努力が必要なのです。                                           

お見積りをお申し込みのお客様に漏れなく進呈します。
 住宅塗替えに関するトラブルは一部の業者によるもので、むしろ良心的な業者が多くを占める事は言うまでも有りません。しかしこういったトラブルは現実に存在している以上、お役様の大切な財産であるお家を守る為、塗装についての適切な情報を提供する事も施工業者の務めとも考えております。

 この度は全国の塗装専門店の団体である、(社)日本塗装工業会の編集による、「戸建住宅塗替えのノウハウ」をお客様に提供させて頂きます。これはトラブルを起こさず、良い品質を得る為に、また損をしない為のノウハウを身に付けて頂く事を目標にしています。

  (社)日本塗装工業会 常務理事  川島敏雄 著  P99

戸建住宅塗替えのノウハウの本の内容
1
戸建住宅塗替えではトラブルが多い。
2
トラブルを起こさない為のチェックポイント
3
推奨できる塗装仕様例
4
推奨できる代表的塗装仕様例
5
安心・信頼施工の戸建住宅リフォームサービス
相談事としては下記のような内容が多い様です。
1
3回塗装するとの説明で契約したのに、2回しか塗装してくれない。
2
説明と異なる「○○○○塗料」を使用していますが、性能は大丈夫でしょうか?
3
外部の塗り替え工事として契約したのに、外壁は塗装したが破風板は塗装して
くれない。苦情を言ったら、別に費用がかかると言われた。
4
他の家の塗替えでは、外壁を塗り替える前に水洗いをしているのを良く見かけ
るが、我が家の塗替えでは水洗いをせずに塗装された。大丈夫だろうか?
5
見積りをもらったら、工事費が○○○万円になっていますが、高いでしょうか?
6
チラシ広告の表示価格では安かったが、極端に総建坪面積の狭い例だったり現場
管理費・諸経費が除外されていて、いざ見積もりを依頼したところ安くはなかった。

相談者と問答するなかで、「見積書 (契約書) では外壁塗装は何回塗りになっていますか」「下地調整はどのように書いて有りますか?」「塗装する部位は、どこと何処と担っていますか?」 などの質問をすると驚くべき回答が返ってきます。

 よくあるケースが「外壁塗替え工事一式で詳細は解りません」。これでは、何をされても、まったく判断する事ができなくなります。更に多いのが、「外壁塗装工事一式○○万円」 「鉄部塗装工事一式○○万円」などと、塗装する部位は示してあるものの、内容がまったくわからない契約となっています。

このような契約をした施工業者を確認すると、訪問販売業者が多い様です。勿論、適切な工事を行ない、安心できる塗装工事を行なう訪問販売業者も多々あるが、これを上回る不適切な訪問販売業者が存在するのも事実です。

 失敗談を聞くと、営業マンは熱心で、これでもか、これでもかと言うほど良い事を話し、価格もかなり安価に出来る、と強くアピールします。

この熱意にほだされて口約束のまま契約を行なってしまいますが、、契約が終了すると、この営業マンは殆ど現場に姿を現さないケースが多くなります。理由は、「工事部にバトンタッチしたから」と言う。契約すれば営業マンに契約マージンが支払われ、後は工事部に任せられれば営業マンの仕事は終わります。

 工事がスタートしてから相談者が不安を抱き、工事担当者に問いただすと 「そのようなことは営業から聞いていません」との返事が返ってくる事が多く、結論が出ないまま、工事だけはどんどん進んで行く事になります。

このような状況下で相談が出てくるものと思われますが、前述した様な曖昧な契約内容では、回答したくてもどうしようも有りません。せめて、アドバイスできるのは、「有る程度納得が出来るまでは、お金を支払わない事」程度になってしまいます。


まとめ
工事は契約が命です。契約した内容で仕事が行なわれ、契約した内容に基いて金額が決まるからです。「塗装工事一式○○万円」の契約はもってのほかであり、「外壁塗装工事一式○○万円」「鉄部塗装工事一式○○万円」などの契約もあってはなりません。

契約するからには、契約書を見れば工事の全体が見える内容でなければなりません。工事の手順は、部位別に何平方メートル有るのか、塗装部位別にどのような塗装仕様で塗装するのか、どのメーカーの塗料を使用するのか、工期は何処くらいかかるのか、等を明記していなければなりません。

 当然、施工価格は塗装仕様に示された内容に基いて決められていなければなりません。

 トラブルを起こさない為のチェックポイント
トラブル事例で分かるように、トラブルを引起さない為の第一条件が、安心、信頼できる施工業者を選ぶ事にあります。

 そして第二の条件が、契約内容を納得できるまで説明してもらう事であり、施工業者はお客様が納得できる説明が出来なければなりません。

 この2つの条件が整えば、工事はほぼ成功したと考えても良いでしょう。しかし、なかなか条件が整わずトラブルにつながっている事が多いのが実情のようです。ここでは、トラブルを起こさない為のチェックポイントの一例をご紹介します。

現場を十分に調査して見積もる施工業者を選びましょう。
戸建住宅を塗り替える目的は、建物の寿命を延ばし、美しく甦らせることです。その為には塗り替える住宅に適した塗替え仕様を組み立てる事が決め手になります。そして、その塗装に仕様を組み建てる為には、建物の下地診断が重要になります。

 下地診断とは、人間が病気になったら病院にいって診断してもらい、病気の原因を究明してから薬を調合して出してくれますが、住宅の塗替えもこれと同じといえます。

住宅の塗替えでも下地診断を十分に行い、住宅の傷や病気の状態を把握してから、それに適合した塗装仕様を組み立てご提案する事が基本となります。従ってこの適正な塗装仕様書によって、正確に見積もりをする事になります。

 その為、塗替えを計画している住宅を十分調査せず、詳細な見積りの内訳がない施工業者は信頼できず、見積り内容も疑わしい事になります。現場調査を入念に行なう業者を選択しましょう。

「外部塗装工事一式」の見積書は最悪です。
入念な下地診断に基いての見積もりは分かりやすく、説得力があるはずです。見積書は施工業者選択の重要な手がかりになります。しかし、その見積書は各施工業者によってまちまちで、お客様が内容を良く理解し、適切な判断をする事が難しいと言うのが実情でしょう。

 そこで最も不適切な見積もり「工事一式」の見積もりの例です。一般的に外部の塗替えでは大きく分けると下記のようになります。

★ 仮設工事

 屋根塗替え工事

 外壁塗替え工事

 鉄部を含む金属の塗替え工事

★ 付帯工事 (コーキング打替え・雨戸・戸袋・木製サッシ枠・面格子・外構廻り等)

★ 現場管理費 (又は諸経費)

これらの工事を全てまとめて「外部塗替え工事一式 ○○万円」として表示するのが、工事一式の見積もりです。

 当然、この段階を迎えるまでには営業による商談が有りますが、この経過で「屋根はどのような塗料を使用して塗り替える」とか、「外壁の下地はどうなっている」と言うような説明があって、結果的に「いくらで工事をしますよ。通常ならいくら掛かるけれども、値引きしていくらになります」、こんなやり取りがあって、結果、「外壁一式工事 ○○万円」などの見積書が出てきます。

 しかし、外壁工事一式で契約してしまうと、途中でチェックする方法が有りません。施主が「どうも説明を受けた話とは工事の内容が違う」と施工業者に申し入れても、施工業者からは「説明した通りです」と言われれば反論は難しくなります。ましてや苦情の相談を受けても、アドバイスのしようが有りません。 

 工事一式の見積もりを出す様な業者は信頼できませんし、契約しないほうが良いでしょう。

工事対象は明示してあるものの、内容が一式も不適切。
次に問題の有る見積書がとぎのような例です。「外壁塗替え工事一式」よりは良い方ですが、工事内容が曖昧な事に問題が有ります。どのようなケースかといいますと、下記のような見積書です。

 屋根塗替え工事一式   ○○万円

 外壁塗替え工事一式   ○○万円

 鉄部塗替え工事一式   ○○万円

   合 計           ○○万円

この内容で契約すると、やはり工事内容をチェックする事は出来ません。前述同様、「どのような塗料を使用して、何回塗るのか?」という基本的な事項が分かりません。ましてや、塗替えでは最も重要な下地調整をどうするのかも不明ですし、確認する事も出来ません。 従ってこのような見積もりをする施工業者も信頼性に欠けます。

 また、本体工事以外のサイディング目地・サッシ枠のコーキング打替え、雨戸・戸袋・木製サッシ・木製面格子・その他外構外構廻りなど、付帯工事の範囲を事前に確認する事も必要です。

工事内容の分かる見積書になっているか?
それでは適正で分かりやすい見積書とは、どのような内容なのでしょうか?最も重要なポイントとしては次のような項目が挙げられます。
A. 見積り項目が分かるようになっているか?

 見積り明細を見たとき、どのような塗装工事を行なうのか。内容の分かる見積り項目になっているかどうかが大切です。塗替え塗装を依頼した工事項目が明記され、塗装工事に必要な付帯項目も記載されている事が必要です。
 工事項目が明記されていれば、依頼した工事に見落としが有っても、依頼していない工事が記載されていても確認する事が出来ます。

B. 工事明細が、工事項目ごとに記載されているか?

 次に、重要なのは、工事項目毎に、どのような工程で塗替え塗装を行なうか、が分かるなっているかどうかでなのかとかです。
 下地調整では、どの様な方法で行なうかなど、屋根や外壁は高圧洗浄(水洗い)とか、鉄部ならどの程度の錆落しを行なうか、等です。また、下地処理では、外壁にひび割れ等があれば、どのような方法で補修するのか等です。どの様な工程で塗装するかが記載されているかです。例えば、下塗り1回、中塗り1回、上塗り1回で合計3回塗り等と記載されてあれば確認し易いし、分かり易い。これらが全て合算されて工事金額となり、塗膜の性能にも直結するからです。

C. 塗装する部位の面積が記載されているか?

 部位別の塗装面積が記載されている事も重要です。一般的に塗装工事は、材料・工賃を合算して外壁用に決めた塗料で塗装すると、1平方メートル当たり0000円と表示する事が多い。

 従って、外壁なら塗装面積が何平方メートルとか、屋根が何平方メートルとかの面積表示が必要であり、平方メートルが明記されていれば、平方メートル あたりの単価と掛け算すれば、外壁や屋根の塗装費が確認できます。場合によっては、自分自身で塗装面積を確認すれば、調合性も確認でs来ます。

D. 使用する塗料の種類が明記されているか?

 外壁塗料を例に取ると、代表的な種類としてはa.アクリル樹脂塗料、b.ウレタン樹脂塗料、c.アクリルシリコン樹脂塗料、d.フッソ樹脂塗料が有ります。

 ある塗料メーカーが提示している塗料積算資料によると、同一の塗装系で、下記のような施工価格(平方メートル当たり)になっています。差が分かりやすい様に、一般的な塗替え年数(目安)も記載しました。なお、比較した塗装仕様は「微弾性フィーラー+水性系各種上塗り」合計3回塗りの平滑仕上です。

塗料の種類
※施工価格(平方メートル当たり)
塗替え年数の目安(年)
a. アクリル樹脂塗料
2400円
6年〜7年
b. ウレタン樹脂塗料
2700円
8年〜10年
c. アクリルシリコン樹脂塗料
3000円
12年〜13年
d. フッソ樹脂塗料
3600円
15年以上

 ※ 施工価格は、塗装費と材料費で構成されており、下地調整費などは含まれていません。

 住宅のライフサイクル等を考え、次の塗替えを何時頃に設定するかで、採用する塗料のグレードが決まってきます。グレードの低い塗料を使用して塗替え回数を増やす、という考え方も有り、またグレードの高い塗料を使用して塗替え回数を減らすとの考えも有ります。

 どちらが正解という事は有りませんが、昨今は環境問題等を考慮して、グレードの高い塗料を使用して塗替え期間を延ばす事例が多くなっています。また、長期にわたる耐候性、低汚染性等も考慮したトータル的なコストバランスを考慮し、ウレタン樹脂塗料又はアクリルシリコン樹脂塗料が一般的になってきています。

 ここで特に注意して頂きたいのが、2社以上の見積もりを取る場合、使用する塗料のグレードを合せておく事です。例えば、他の1社はウレタン樹脂塗料で見積り、他の1社がアクリルシリコン樹脂塗料で見積もったとすると、見積り金額には差が出て比較できない事になります。

 当然、アクリル樹脂系塗料で見積もったほうは金額は安くなり、塗替え年数の目安からみた塗替え年数は短くなる。これでは比較の対象にはなりません。

E. 工事に見合う適正な経費は必要です。

 会社を経営する為には一定の利益が必要であり、利益を度外視して安く工事を行なう事は通常は有り得ません。もし利益を度外視した安価な工事を契約したとすれば、施工業者は何らかの形で利益を出そうとするはずです。多分この事が手抜き工事に結びつくのではと心配されます。

 「安かろう、悪かろう」と言われますが、良い工事を行なう為にはやはり、適正な価格で契約する事だと思います。しかし、その適正な価格が分からない。その為には相見積もりを取る事は無駄では有りません。

※「戸建住宅塗替えのノウハウ」から一部を引用
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